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「東北被災地視察旅行を終えて」~原子力災害時のポイント

ドクターズアドバイス 2
「東北被災地視察旅行を終えて」~原子力災害時のポイント
(執筆:まつやま動物病院 院長 矢野 尚孝)



平成25年9月22日(日)~9月24日(火)の日程で、会員8名参加のもと、宮城県、福島県方面への視察旅行を実施しました。

【1】宮城県石巻市/ボランティアガイド語りべ被災地視察
実際に被災された、ガイドの金津甲樹(かなずこうき)さんに、被災地を案内して頂きました。

車ごと津波に流されながらも、生還にたどり着くまでの貴重な体験、児童をはじめ多くの命が失われた大川小学校での悲しい出来事、震災前後での変わり果てた現地の景観に言葉を失いながらも、亡くなられた方々のご冥福そして被災地の復興をお祈りし、地蔵菩薩に手を合わせました。
金津さんに、この場を借りて御礼申し上げます。


ファイル 65-1.jpg



【2】福島県三春町/福島県動物救護本部 三春シェルター視察
被災動物シェルター管理獣医師の渡辺正道(わたなべせいどう)先生より、シェルターの現状等を説明して頂きました。

特に原子力災害時における動物の保護、並びに、その後の管理方法(被爆線量計測の意義と除染・犬、猫それぞれに対応した検査・処置・隔離方法)など、非常に参考になる内容となりました。

また、先生ご自身が被災され、動物病院閉院を余儀なくされたにも関わらず、こうして動物たちと命の時間を共有し、そして、その地元での復興に懸ける熱意に、感動すら覚えました。

渡辺先生に、この場を借りて御礼申し上げます。


ファイル 65-2.jpg


【参考資料】
朝日新聞連載のプロメテウスの罠。
渡辺正道先生他「いのちの記録、1~18」
>> こちらより、PDFファイルをご覧いただけます。 ファイル 65-4.pdf



【関連リンク】
福島県動物救護本部三春シェルター
http://www.fuku-kyugo-honbu.org/
(新しい家族になって下さる方へ)



※原子力災害時のポイント
[1]災害時にはペットを連れて避難する。
 (人なしでは生きていけない存在です。)
[2]水の確保を優先する。
  雨水等から飲料水を造水できるタイプのウォーターサーバーが便利。
  放射性物質(ヨウ素・セシウム)等も除去可能で安心です。
[3]動物の保護・シェルターの設立・運営には、官民の連携が重要。
[4]動物の内部被爆線量の測定が重要。(外部被爆はシャンプー剤で除染可能なため。)
[5]マイクロチップの装着・ワクチン接種・不妊・去勢手術が災害の備えとなる。



【関連リンク】
シャスタ株式会社 http://ssta.jp/
シャスタ(株)ミネラルサーバー  http://www.shastawater.jp/
>> こちらより、PDFファイルをご覧いただけます。 ファイル 65-5.pdf

ファイル 65-3.jpg

※2014年3月10日 ミネラルサーバーのHPを追記しました。




復興まだ遠い被災地の現状でしたが、出会う人々は皆前向きに見え、本物の危機に迫った時の人の強さや、明るい気持ちに希望を感じ、有意義な旅行となりました。

最後になりましたが、この旅行にあたり、企画から立案まで大変お世話になりました(株)共盛社 ユーモアセンス溢れる添乗員・菊田さん、日本三景交通(株)運転手・佐々木さん、豊富な歴史の知識を持ったバスガイド・佐々木さんに御礼申し上げます。

フィラリアの基礎知識と予防 ~ドクターズアドバイス1

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犬フィラリア症は、蚊が媒介する寄生虫が心臓や肺動脈に寄生する病気です。
放置すると死に至る恐ろしい病気の原因となります。症状としては、散歩や動くのを嫌がる(運動不耐性)・咳・お腹が膨れる(腹水)などがみられます。





フィラリアの基礎知識

犬の病気として有名ですが、実は猫にも感染します。そして、猫のほうが重篤になる場合が多く、その症状は食欲不振や呼吸困難を起こし、急速に衰弱して死に至ります。
予防法は現在、月に一度お薬を飲ませたりスポットタイプのお薬を付けたりする方法があります。また、半年に一度もしくは一年に一度注射で予防する方法もあります。月に一度飲ませるお薬は、錠剤・散剤・チュアブルタイプ(お肉に薬剤が混ぜ込んであるもの)があり、スポットタイプはノミも同時に駆除・予防できます。注射は半年効果があるものと、一年効果があるものがあります。
予防時期は地域によって差があります。気温が13度以下になると、蚊の中でフィラリアが成長できなくなるからです。蚊がフィラリアに罹っている犬の血を吸血すると、蚊の体内でフィラリアが成長し、その後別の犬を吸血することでフィラリアが感染します。感染したフィラリアは最初皮下におり、筋肉へ移動、やがて血管に入って心臓へ移動します。そこで成虫になって子虫を産むのです。





投薬のタイミングが肝心

お薬は、皮下や筋肉にいる子虫を殺すお薬です。飲ませてから効果があるのではなく、飲ませる前の一ヶ月間に感染している子虫を殺すお薬です。ですので、シーズン最後が肝心なのです。「蚊がいなくなったから」「もういいかと思って」と早めに終わらせるとフィラリアが血管に入って、心臓に寄生してしまう(フィラリア症)可能性が高くなります。
お薬はフィラリアの子虫を殺すものなので、フィラリアが血液中にいる状態でお薬を飲ませると、動物がショック状態になったりして命にかかわることもあります。そのためシーズンが始まって最初のお薬を飲ませる前に、フィラリアに感染していないかどうかの検査をします。検査は、顕微鏡で血液中の子虫がいないか見る方法や、フィラリア抗原検査(検査キット)を行います。





飼い主さんの心がけで予防できる病

かつてはフィラリア症で命を落とす犬も多かったですが、現在ではフィラリア症を防ぐことができるようになりました。そして治療薬もいろいろ出ましたので、かかりつけの獣医師と相談しながら、生活パターンや動物の性格に合うお薬を選ぶことが可能です。
元気に長生きしてもらうためにも、フィラリア予防を徹底しましょう。







みどり動物病院
院長 高市 みどり

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